カフェインが脂肪の分解を促進し、クロロゲン酸が脂肪酸をミトコンドリアに取り込みやすくすることで、コーヒーが脂肪燃焼を助ける原理についてここ↓でお話しました。

カフェインには、他にもダイエットの友と呼ぶにふさわしい効能があります。以前はどちらかと言うと有害なものと目されていたカフェインですが、けなげにも黙っていい仕事してくれていました。
カフェインで基礎代謝がUP!
カフェインには、代謝をよくする働きがあるので、コーヒーを飲む人は、じっとしていても飲まない人より多くの熱量を消費できます。
この代謝率上昇効果は、コーヒーを飲んでから3時間程度継続するそうで、一日に3杯を3時間おきに飲んだ場合には、飲まない場合に比べて一日30kcalほどを余分に消費します。
たったそれだけ?と思いましたか?
でも、私たちの生活は、毎日同じ量を食べるわけでも、同じだけ運動するわけでもありません。
多く食べてしまう日や、体調や天候によって外に出られず、ほとんど動かない日があるはずです。
そうした中、毎日必ず30kcalをマイナスしてくれるのだとしたら、これは、とても大きなメリットだと思いませんか?
具体的な数字でお話します。
体重50kgの人が10分ウォーキングをした時の消費カロリーが、25~30kcalです。家から駅までの距離がこれよりも短い人も大勢いますよね。
一日三杯のコーヒーで、駅までの片道分くらい稼げます。
筋肉量を上げると基礎代謝も上がりますが、筋肉を1kg増やしたときにアップする基礎代謝は、コーヒー三杯の効果と同じ30kcalです。
市販のオレンジジュースは、500mlのペットボトル1本でで200kcalくらいあります。
コーヒーの「一杯」というのは、150mlくらいが普通なので、三杯分だと450ml。ペットボトル1本弱になり、飲む水分の量としては同じくらいになります。
オレンジジュースなら摂取カロリー200kcalになるところを、ブラックコーヒー(ほぼノンカロリー)に変えれば消費カロリー30kcalで、その差は230kcalです。
※普通に盛ったご飯一杯のカロリーが、230~250kcalほどです。
コーヒー習慣をつけることで、継続的に太りにくくなるのがお分かりいただけるかと思います。
コーヒーには食欲を抑制する効果がある
コーヒーは食欲を抑えます。
実際にそう感じている人も多いのでは?
水でお腹が膨れているからではありません。ちゃんと理由があります。
空腹感をもたらすのは、副交感神経です。
交感神経と副交感神経。このふたつはシーソーのような関係で、交感神経が優位になると副交感神経は休みます。反対に副交感神経が活発になる時には、交感神経はお休みです。
交感神経は、人を緊張させたり覚醒させたりするもので、日中など人の活動時によく働きます。副交感神経は、リラックスや睡眠など、休息をつかさどっています。
カフェインは、どちらを刺激するか…ご想像の通り交感神経です。
交感神経が活発に働く時、副交感神経は舞台袖に引っ込むので空腹を感じにくくなるのです。
この効果はカフェイン摂取の30分~1時間後まで続きます。
これを応用して、食事の前にコーヒーを飲むと食べ過ぎを防止できます。食後ならデザートを食べたいと感じにくくなるでしょう。
「茶腹も一時」と言います。お茶を飲むだけでも、しばらくは空腹を忘れられることから、わずかなものでも一時しのぎにはなるよという意味のことわざですが、「茶腹」は水でごまかしているのではなく、お茶のカフェインの作用なのです。
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