日本気象協会の2019年花粉予想の第1報が出ました。(2018年10月4日)
来年春のスギ花粉量は「例年並み」か「やや多い」「多い」です。
地域によって違いますが、東海地方、中国地方は「多い」(例年比160%)の予想です。
Contents
春の花粉飛散量と前年夏の気候の関係
多くの花粉症の原因物質スギ花粉は、7月頃から作られています。
夏の気温と降水量、日射量がスギの雄花の成長に影響するので、結果的にスギ花粉量を左右します。
夏の気温が高く、日射量が多い。
これが翌年春のスギ花粉の多くなる気象条件です。
2018年夏の暑さは、あらためてデータを見るまでもありません。
災害級の暑さでした。
Wikipediaには「2018年の猛暑(日本)」という項目ができています。
夏の日射量とスギ花粉量の関係も深いです。
2018年夏は台風や集中豪雨による雨被害が多かったわりには、雨の日は少なく、日射量のとても多い夏でした。
気象庁の発表によると
7月の東日本日本海側の日照時間は1946年以来で最高。
東日本と西日本日本海側では、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったた め、月間日照時間はかなり多かった。東日本日本海側の月間日照時間は、7 月と して 1946 年の統計開始以来第 1 位の多照となった。
8月の西日本日本海側の日照時間はかなり長かったそうです。
西日本は日本海側を中心に高気圧に覆われて晴れた日が多かったため、西日本 日本海側では月降水量がかなり少なく、月間日照時間がかなり多かった。
これでは、花粉の少ない春はとても望めませんね…
花粉症の対策
私は花粉症です。
いつからかはっきり思い出せません。小学校高学年では疑いようのない花粉症でした。
なぜか妊娠後症状が和らぎ、出産が終わってからも、それほどひどくなることはありませんが…(これ、逆の人が多いみたいですね。)
アレルギーを引き起こす抗体が体内に出来ると消えることはなく、言い換えるとアレルギーが治るということはないわけで、花粉の多い年には、やっぱり今でも目のかゆみやくしゃみが出ます。
花粉症は、快適な春を楽しむことのできなくなるとても辛い症状です。
春が近づくだけで憂鬱になってしまいますが、できる対策もたくさんあるので前向きに頑張りましょう!
花粉症対策1:病院へ行く
なんだかんだで、病院で相談するのが一番効果的です。
私が毎年病院にかかっていたのは妊娠前までで、レーザー治療や舌下免疫療法は受けたことがありませんが、ひどかった頃も処方薬を飲むだけで症状はほとんど出なくなっていました。
処方薬
アレルギーの薬はどんどん進歩していて、
- 1日1回の服用でOK
- 花粉の飛び始める前の時期から飲む必要はない(古いアレルギー薬だと症状の始まる1ヶ月くらい前から飲み始めないと効かなかったのです)
- ほとんど眠くならない(運転は医師に相談してください)
という薬もあり、とてもいいです。
ありきたりな対策ですが、病院で処方してもらったことのない人はご一考を。
レーザー治療
鼻粘膜にレーザーを当てると鼻粘膜が堅くなって鼻内部のスペースが広がるので鼻づまりに有効であることと、レーザー照射後の粘膜には花粉が付着しにくくなることによる効果を目指す治療です。
治療はガーゼによる麻酔をした状態で施され、麻酔を含めて30分程度で終わるとこのこと。
レーザー照射後は、一時的にアレルギー症状が悪化することがあるので、花粉の飛び始める1か月前には受けておくのがいいです。
レーザー治療を行っているクリニックのHPには
春のスギ花粉症でお困りの方には年内(12月中)までの治療をお勧めしております。
とあります。
1度の治療で2年くらい効果が持つ人が多いそうです。
私は受けたことがありませんが、受けたという知人は、すごく気に入っていました。
その人から聞いた注意点は、レーザー照射の後に鼻血が出るかもしれないから病院へマスクを持って行った方がいいということでした。
その人は、痛くもかゆくもないし、施術後に困ったことは帰り道の鼻血だけだったと言っていましたが、検索したら数時間後に鼻水が止まらなくなって困ったと言っている方も。
花粉症のレーザー治療の効果とデメリット|体験してみた結果!|えむえむNEWS
治療を受けるのは、仕事のない日にした方がよさそうです。
※保険で受けられます
舌下免疫療法
昔の舌下免疫療法は、舌の下にアレルゲン物質を注射するというものでした。
ちょっと怖いです。
でも今はアレルゲンのエキスを舌の下に入れて吸収させる方法がとられています。
舌下から吸収させる理由は、顎下のリンパ節にエキスを速やかに効率よく届けるため。
1割程度の人で根治するというデータもあるそうで、とてもよさそうに思いますが、治療は2年継続する必要があります。
つまり2年以内に妊娠する予定のある人は受けられません。
また花粉シーズンに治療を開始することも出来ません。6月から12月の間に開始するのが一般的なようですが、クリニックによって10月がリミットと言っているところもあります。
ちょうどこの治療をしている先生が、舌下免疫療法のデメリットを書いているページを見つけたので置いておきますね。
興味のある人は、必ず良くない点も合わせて知っておいてください。
再報:スギ花粉症舌下免疫療法(シダトレン)ご希望の方に〜受診の前にお読み下さい|首藤耳鼻咽喉科
舌下免疫療法は、時間がかかって通院も必要と、やや大変な治療法ではありますが、何を試しても効果がなく困り果てている人にとっては検討する価値が充分あると思います。
※保険で受けられます
花粉症対策2:マスクやメガネ
単純ながら確実に症状を軽くしてくれます。
ゴーグルまで使わなくてもメガネだけである程度は目に花粉が入るのを防いでくれるので、コンタクトの人は春先だけメガネにしたり、度のない眼鏡をひとつ用意するのをおすすめします。
マスクの効果は言うまでもないですよね。
晴れの日は外出時だけでもマスクをしましょう。というだけの話で、特におすすめのマスクとかはありませんが…
アマゾンブランド「プレスト」のマスクは200枚で1,690円と高コスパですが、中国製です。
中国製でも気にしない人はいいのですが、「直接口につくもので中国製はちょっと…」と思う人は他の物を買ってください。
日本製は確かに1枚当たりの価格は高いです。
でも、価格差といっても元が安いものなのでたかが知れています。
花粉症対策3:空気清浄機
空気清浄機選びのポイントは、付加機能とメンテナンスです。
現在売られている空気清浄機のほとんどがPM2.5 に対応していると思うので、PM2.5除去は大前提として、加湿器機能をつけるかどうかは、部屋の状況によって変わります。
花粉症にはある程度の湿度があるほうがいいです。
部屋の空気が乾燥すればするほど室内に入った花粉は舞い上がりやすくなるので。
でも過度な湿気はカビやダニの原因になり、カビやダニもアレルギーの原因になります。
加湿機能をつけるかどうかは、春、花粉の飛ぶ頃に暖房をどれくらい使う部屋かどうかで決めるのがいいでしょう。
加湿器が別にあるならもちろん必要ありません。
もうひとつの重要な要素はメンテナンスの手軽さです。
空気清浄機は、単純に言ったら、室内の空気を吸引→内部のフィルターを通すときに埃や花粉、たばこの煙などを除去→きれいになった空気を外に出す という仕組みです。
汚れは中のフィルターにたまっているので、定期的に交換する必要がありますが、これがなかなか面倒です。
最近は10年フィルター交換不要の空気清浄機も発売されています。
フィルター交換にはコストもそれなりにかかるので、10年フィルターのものを選んでもそう割高ではありません。
機能とフィルター寿命を決めたら、最後は設置する部屋の広さで商品を選びます。
製品には「対応畳数」という指標がついています。
エアコンと同じで、部屋に対して対応畳数が小さい機種だと効率が悪く使う意味がなくなってしまいますが、部屋よりも大きい畳数も無用の長物です。
対応畳数を確認して、ちょうどいいものを買ってください。
うちで使っているのはダイキンです。故障もなく値段とのバランスがとれていると感じます。
乳酸菌
乳酸菌を摂るとアレルギー症状が出にくくなります。
乳酸菌が免役システムをコントロールするリンパ球のバランスを変えるからです。
花粉症は、体内に入った花粉を有害なものと勘違いしてIgE抗体が作られてしまうことが原因です。花粉は無害なので作る必要のないIgE抗体なのですけどね…
Th2というリンパ球は、IgE抗体の生成を促す働きがあり、花粉症の患者さんではTh2が多くなっています。
乳酸菌はTh2の増殖を抑えるので、IgE抗体の産生も減少させます。
これが乳酸菌が花粉症にいいと言われる理由です。
私は以前に乳酸菌摂取の鬼となったことがあります。
むろん、花粉症のためです。
その頃は会社に通って働いていたので、毎朝オフィス近くのコンビニでヨーグルトを買いました。
ポイントは、毎日違うヨーグルトを買ったという点です。
乳酸菌にはたくさんの種類があり、どの種類の菌が合うかはその人によって違うというので、どの道ベストな商品が分からないならとにかく多種類の乳酸菌を摂ったらいいんじゃない?と思って。
10月頃から毎日毎日食べてました。食べられない日はサプリメントで摂りました。
そして迎えた翌年の春は、不思議に思うほど楽でした。
それからは毎日乳酸菌プロジェクトを実行していませんが、ずっと楽なままです。
…!?
翌年の春が楽で、妊娠したのはその冬でした。。。
妊娠してから花粉症が軽くなったと思い込んでいましたが、もしかしてこっち?
あの毎日乳酸菌期に腸内フローラが変わった?
…いえ。分からないですね。
でも無関係ではない気がします。
乳酸菌作戦は時間がかかります。
花粉シーズンに入ってからでは遅いです。すぐに始めてください。
ただ、自分が必要としている乳酸菌でないと思うような効果は出ません。この対策法はスタート時期と乳酸菌の種類が鍵です。
私の経験したのは「毎日違う種類のヨーグルト」でしたが、なにもそこまでしなくてもいいみたいです(笑)
そのため、最近では朝と夜とで異なる種類のヨーグルトを摂取することを勧める医師や専門家が増えています。また同じヨーグルトを摂取し続けて、2週間たっても体調が改善されなければ別のヨーグルトを試すべき、とする意見もあります。
とにかく、いいと感じるものに合うまでたくさんの種類を試してください。
乳酸菌サプリメントもたくさん出ているので、必要に応じて使うとコストを削減できると思います。

※花粉症にいいと言われるお茶系も一通り試していますが、効いたと感じたものはひとつもありませんでした。(あくまで私の場合の話です)