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私に起きたこと-不眠と過眠と慢性疲労からの回復体験

2023年5月9日

あれがなんだったのか、今でも分かりません。

もう10年くらい前のことです。

謎の体調不良に悩み、回復しました。

経緯をお話ししますと…

平均的な健康度だった子供時代

子供の頃は、中の下くらいの健康状態でした。

中の下と言うのは…

すぐ風邪をひいたりしていて、学校を休むことは平均よりやや多いかな?くらいだけれども、健康診断で何か言われたことはなく、病気と言えるものにかかったこともないという、意外によくいる感じの「やや身体が弱いね」くらいの子供だったってことです。

成長するにつれて体力がついたのでしょう。

成人する頃には、ごく普通の健康体と言っていい状態で、周りの友達と比べて弱いと思うこともなくなりました。

出産後授乳が終わっても不眠っぽく

28歳の時に、第一子を出産。

初産で時間がかかりましたが、産前産後ともに体調もよく、身体に不安を感じることは、ほとんどありませんでした。

産んでから一年くらいは、一晩続けて眠ることができず大変でしたが、これはどこの家でも同じですね。

子供ができる前に勤めていた会社でやっていた仕事の一部を、家で受注してやるというスタイルで働けることになり、子育て、家事、ちょっと仕事と、暇はなくても案外楽しくやっていました。

疲れはしても、疲れたと言っている場合でもない期間なので、多くのお母さんと同じように、夢中で日々をこなしていたと思います。

子供がもう少し大きくなれば一晩固めて寝られる。

それが楽しみでもありました。

ところが!

なぜでしょう。

子供が2歳3歳と大きくなり、夜中に起こされることがなくなっても、なぜか一晩に何度も目が覚めてしまいます。

寝つきも悪く、やっと眠れても朝まで眠り続けられません。

一度目が覚めるとなかなか眠れず、3時ごろにもう起きてしまうことも。

ダンナは、疲れているはずなのに眠れないのはおかしい、あまりひどいようなら先生に話して薬を…と言うのですが、そう言われると「平気平気」と答えていました。

朝早くに目が覚める分、仕事できるから便利だよという気持ちも少しありました。

一転過眠の人へ

31歳の頃、子供が幼稚園に入園します。

日中あちこち気になっていたところを掃除したりして「すごく楽に物事がはかどるわ!」と、うれしかったのです、はじめは。

でもその頃から、ひとりになると異常な疲れと眠気を感じるようになりました。

朝、食器を洗って掃除機をかけると、もうクタクタ。

なんで?ってくらい疲れてしまいます。

仕事しなきゃと向かった机でうたた寝してしまうことが頻繁になり、そのうたた寝の時間が日ごとに延びていきます。

はじめは「うわ!30分も居眠りしてたわ」だったのが、机に突っ伏して2時間寝てしまったり…。

不自然な姿勢で何時間も寝てしまうので、慢性的に首や肩が痛いし、仕事はできてないし、困ったなと…

そこで眠くなると立ち上がって何かの作業をすることにしました。

ちょっとしたことです。

眠くなったら、スーパーに買い物に行くだとか、トイレの掃除をするだとか、キッチンで布巾を漂白剤につけるだとか、とにかく、眠気を感じたら立って何かをするというルールを設定したのです。

でも…

その作業が済むと、30分くらい座り込んで休まないと他のことが何もできません。

買い物に行くと、帰り道を歩き切れないんじゃいかと思うほど疲れてしまいます。

家に帰ると全身が痛いくらいの疲労感が。

ソファに座ると寝てしまうので、床にペタンと座って休むのですが、座ってすらいられないくらいに身体が重くて、「1分だけ横になろう」と思うと、そのまま4時間眠ってしまうことも。

昼間にそんなに寝たら夜は眠れなくなりそうなものですが、全然そんなことはなく、夜は夜で眠れます。

あれほど苦労した不眠や中途覚醒は、どこへ?

とても浅く満足感のない眠りですが、何時間でも眠り続けられました。

そんな調子なので、家は少しずつ散らかって行きます。

毎日やらざるを得ない料理と違って掃除はちょっとくらいさぼっても即困るわけでもないので。

元々子供が生まれてからは、そう整然とした状態でもなくなっていたので、しばらくはダンナも気づかなかったと思いますが…

この頃顔色が良くない。というより顔が前と違う。体調が悪そうに見える。

と、ダンナが言い出したのは、幼稚園入園から4か月くらいたった時でした。

私はまた「疲れっぽい気がするけど大丈夫だよ」と答えたのでした。

実際、健康診断でも何も異常がなく、幼稚園の行事なんかの時は普通にやれていたので(人から見ても普通だったと思います)、どこが悪いというわけでもなく、気合が足りないのかな?くらいに感じていましたた。

30分歩いた日

とはいえ、もう体力にまったく自信がありません。

子供関連の外出予定のあるときは、一週間くらい前からドキドキです。一日続けて活動できるか心配で、エナジードリンクをバッグに入れるのを忘れないようにしなきゃと思っても、買い物に行くとエナドリを買うのを忘れてしまいます。

体力が低下しているだけでなく、頭も働かなくなっていました。

これじゃ生ける屍だよ、もう。子供もいるのにどうすんの私。

そう思ってもどうしていいか分からず、疲労感と眠気はひどくなる一方でした。

そして

冬になる頃でした。

30分くらい歩かなければならなくなる用事が発生しました。

行けるわけがない…でも行くしかありません。

30分歩くのに決死の覚悟をしなければならない自分を情けなく思いながら家を出ました。

う。かったるい。踏み出すこの一歩が重くて足かせでもついているみたい…

などなど考えながら歩いていると、不思議な現象が。

足は重く、腿のあたりにあきらかな疲れを感じるのですが、進むごとになぜか楽になります。

なんで?

なんで?

思っているうちに目的地に着きました。

そしてその夜、久しぶりにグっと深く眠って、翌朝は気持ちよく目覚めたのでした。

やればできるのにサボり気質のせいでダルくなっていた?

簡単に言ったら単なる運動不足!?

最寄禁止令

その日から、毎日少しでも歩くことにしました。

「必要に迫られないと30分は歩けない」と感じていたので、ちょーっとずつ。

そこであるルールを思いつきました。

それは、最寄の利用禁止です。

家の最寄のスーパー禁止、一つ遠くの店まで歩く。

最寄りのコンビニ、郵便局、クリーニング屋さん、全部禁止です。

これをやったところで、5分か10分くらいしか伸びていないのですが、運動自体の効果よりも、「自分で工夫して頑張ってる」という気持ちから、充実感のようなものを感じられたのがよかったなと思っています。

それくらいで頑張ってるとかよく言うよなーと、今なら私もそう思いますが(笑)

点滅青信号で走れた!

そんなことを2か月くらい続けた頃だったと思います。

少し先の信号が点滅しはじめるのを見て、「急がなきゃ」と駆け出したのは。

普通の人なら「それがどうした」と思うところでしょう。

でも具合が悪かったころの私は、もう走ることなんて一生できないだろうと感じていたのです。

それがこの日はごく自然に走り出していたので、自分自身に驚いたのです。

駆け足で渡り切った時、振り向いて数秒その横断歩道を見つめていました。

私走った。走れた。

なぜかダンナと子供の顔が頭に浮かびました。

3人でやりたいことがたくさんたくさんある。

できる。

元気になれば全部できる。

涙がボロボロ出てきちゃって困りました。

そして、泣くのも数か月ぶりだと気付いたのでした。

心と体は連動していて、身体が動かなくなると心の動きも止まってしまうものなのか、それともあの頃私は、心を病んでいると言う状態だったのか。

ON/OFFのある生活を

昼間は動いて夜は寝る。

昔から言われているシンプルなことが、私の健康に必要なものなんだと気付き、まずダンナにこれまでのすべてを話しました。

体調不良を悟られたくなさそうで何も言えずにいたというダンナの、心底安心した顔。

最初から話すべきだったのでしょう。なんかごめん。

そこからです。

より積極的に運動しようという話になり、どうせなら買い物ついでの歩き以外のことを始めようと、毎朝歩きに出ることにしました。

ウォーキングとか、そんなかっこいいものじゃないです。ただ歩くだけ。

朝、まだ子供が寝ているうちに起きて外を歩きます。

ダンナが家にいるので子供が起きても大丈夫。

不思議なことに、朝に歩くとその日はずっと身体が楽です。

日中の眠気も日毎に消えていきました。

朝ウォークから朝ランに変わるまで、それほど時間はかかりませんでした。

走るようになってからの回復ぶりは、本当に目覚ましいものでした。

運動すれば当然疲れますが、動かずにいるときの疲れとはまったく違います。

じっとしている時間が長いと、休んでも解消しない倦怠感が募りますが、走った日の疲れは、とても気持ちがいい!

筋肉疲労の中に生きている実感すら見出してしまいそう。

身体が引き締まり顔色が良くなっていくのと一緒に、ボケボケだった頭もクリアになり、物事をポジティブに捉えられるようになりました。

ランニングってすごい!

走り始めて3年経ちます。

睡眠時間、摂る栄養、運動の種類と量…色々試した結果、今は4時に起きて走るのが習慣になっています。

走って帰ったら家のことをして、家族が出かけたら私は家で仕事。

夜はぐっすり眠れます。

十代の頃より元気だと、はっきりそう言えます。

座ってすらいられないほどの疲労感に悩んだあの時期は何だったのかと、今でも時々考えます。

元々は、睡眠がおかしくなったことがきっかけだっただろうと思っています。

深く眠れなくなったことが原因で、身体の疲れは残り、頭は働かなくなり、そうなると前向きな思考も浮かばす、解決策を探ることすら考え付かず…と、底なし沼にはまっていくようでした。

同じようなことで困っている人がどこかにいるかもしれません。

人間、休息と運動です。

私の学んだこと体験したこと失敗したことが、どなたかの役に立つかもしれないと思ったのが、このブログを書いている理由です。

何度も読んだ本はこれです。