プロテインのたんぱく質量 無水換算値の意味とたんぱく質量の概算
プロテインパウダーの成分表示を見ていると「たんぱく質」の他に「無水換算値」「無水物換算値」という項目があることがあります。
時々「製品無水物」とか。
こんな感じに↓
たんぱく質の量は、100g中に82.3g。で、それを無水換算すると85.7g。
無水換算値のほうが多いけど、どういう意味よ。と思いますよね。
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プロテインの無水換算値は実際よりも多い数値
プロテインに入っているたんぱく質は、粉状ですが、粉末であっても多少の水分が含まれています。
無水換算値というのは、「もしも水が含まれていないとしたら、たんぱく質はこの量ですよ」という意味の数値です。
(無水換算値、無水物換算値、製品無水物すべて示しているものは同じです)
無水換算値を記載する理由
たんぱく質含有率80%のプロテインを作ろうと考えた時、100gあたり80gのたんぱく質をブレンドしても80%にはなりません。
粉状のたんぱく質にも水分が含まれているからです。
そこでメーカーが85gのたんぱく質をブレンドして80%のたんぱく質含有率を実現したとすると、この商品は
たんぱく質80g
無水換算値85g
にります。
栄養成分を表示する際、「商品何g中あれが何g、これが何g…」と書きますね。
商品100g中、たんぱく質80gとした場合には、水分の5g分が宙に浮いてしまいます。
なので、プロテインの組成として、たんぱく質量と無水換算値の両方が記載されているわけです。
プロテインユーザーとしては無水換算値はあまり必要ない
そうは言っても水分は含まれているので、「水が含まれていないとしたら」の数字は、プロテインを飲む人にとっては、あまり意味のある数字ではありません。
無水換算値は、実際のたんぱく質量よりも多い数値です。
1食分のたんぱく質量は、どちらでもたいした違いはないとしても、プロテインのコストを考えるときには、たんぱく質1gあたりいくらかを計算する必要があり、そうなってくると、無水換算値では実際よりもコスト安に計算されてしまいます。
無水換算値ではなく、たんぱく質量のほうを見ましょう。
無水換算値しか分からない時に正確なたんぱく質量を知るには
たんぱく質量と無水換算値の両方を掲載している商品ならいいのですが、時々、無水換算値しか書かれていない商品もあります。
無水換算値しかなくても、たんぱく質含有率が記載されていれば簡単です。
たんぱく質含有量が80%のプロテインなら、100g中に80gのたんぱく質が入っていることになります。
1食量がプロテイン40gの商品なら、40gの80%で32gと、簡単に計算が済みます。
問題は、無水換算値だけしか記載がなく、たんぱく質含有率も不明の場合です。
そういう時は、「大体これくらい」という数値を割り出すしかありません。
無水換算値とは、たんぱく質量をどれくらい水増しした数値なのか。
…さらっと水増しという言葉を繰り返しちゃってますが(笑)
一般的にたんぱく質量は、無水換算値の95%前後と言われています。
実際の商品(無水換算値と正しいたんぱく質量の両方の明記されているプロテイン)で見てみましょう。
先ほどのコレ(ゴールドジム ホエイ&カゼイン)ですと…
無水換算値85.7gの95%は
85.7g × 0.95= 81.415g
たんぱく質量として表示されている82.3gより、ちょっと少ないですが、まあ近い数字です。
もう1個
これ↓はファインラボのホエイプロテインです。
一番左、フルーツミックスでやってみます。
無水物換算値が89.4gなので、これの95%を計算します。
89.4g × 0.95 =84.93g
やっぱりたんぱく質量85.4gより少し小さい数字になりますが、まあ大体こんなところです。
95%で変換するので問題ないと思います。
つまり…
プロテインの無水換算値は、製造上の事情によって記載せざるを得ない数値
プロテインを飲む私たちに必要な数値は(無水換算値ではなく)「たんぱく質量」の方
無水換算値しか記載がない場合は正味のたんぱく質量を算出する
・たんぱく質含有率が分かるときは、
→プロテインパウダー重量×たんぱく質含有率×100
・たんぱく質含有率も不明なときは、
→無水換算値×0.95(概算値)
と、こういうお話です。
無水換算値の95%を割り出す計算機を置いておきますね。
プロテインのたんぱく質1gあたりのコスト計算機はこちらに