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アメリカ栄養成分表示 食物繊維と糖の合計が炭水化物と違う!残りは何?

2023年5月9日

アメリカの食品やプロテインなんかで、栄養成分表示を見ると、ちょっと疑問に感じることが…。

炭水化物carbohydrate)の記載の下に食物繊維(fiber)と(sugars)が書いてあるけど、fiberとsugarを足してもcarbohydrateと同じにならない…というより全然足りない!

炭水化物=食物繊維+糖質

ではないの?

と思ってよく見ると、sugar…糖?

アメリカの表記にある「sugars」は、糖です。糖類。

糖質とはちょっと違います。

これが謎の数値の原因です。

アメリカ栄養成分表示の糖(sugars)とは

Sugars=糖類

Sugars」と書かれているのは、そのまま「糖」です。

「糖」は「糖類」のことで、「糖質」に含まれますが、糖=糖質ではありません。糖類は糖質の「一部」です。

具体的には、果糖、ブドウ糖などの単糖類と砂糖、乳糖などの二糖類が「糖」です。

まあ、砂糖と砂糖以外の糖と思っておけばいいかと(適当!)

Sugar Alchohols=糖アルコール=甘味料

時々Sugar Alchoholsという記載があることがあります。

「Sugar Alchohols」は、「糖アルコール」です。

で、その糖アルコールって何さって話ですが、甘味料のことです。

キシリトールやソルビトール、マンニトール、エリスリトールが糖アルコールに該当します。

糖質
糖類 単糖類
ブドウ糖、果糖など
二糖類
砂糖、麦芽糖、乳糖など
多糖類
オリゴ糖、デキストリン、デンプンなど
糖アルコール
エリスリトール、マンニトール、マルチトール、キシリトールなど

糖質に含まれますが、GI値の低い甘味料です。

参考:糖アルコールのグリセミック指数

糖類と食物繊維を足しても炭水化物量に満たない

栄養成分表示アメリカ

上の栄養成分表示例だと、

Total Carbohydrate 10g …炭水化物 10g

Dietary Fiber  1g …食物繊維 1g

Sugars 5g …糖5g

とあります。

食物繊維の1gと糖類の5gを足しても6gにしかなりません。

残りの4gは?

(糖アルコールは使用されていない食品です)

炭水化物だけれども表示されていない「何か」があるってことです。

これは、たいてい「Starch」(でんぷん)です。

結局糖質なのね。

アメリカ式の栄養成分表示を見るときは

日本の栄養成分表示では、炭水化物量が記載されて、その内訳として食物繊維と糖質が書かれていることが多いので、たとえば糖質量が記載されていなくても、炭水化物から食物繊維を引けば糖質量は簡単に分かります。でんぷんは糖質に含まれています。

アメリカでは、炭水化物量の内訳として「Fiber」(食物繊維)と「Sugars」(糖分)だけが書かれていることが多いです。

でも残りの分はデンプンなので、つまり糖質です。

でんぷんにも色々と種類があって(馬鈴薯でんぷんとかコーンスターチとか)、それぞれ特徴は違いますが、血糖値を上げないわけではありません。例えば代表的なでんぷんである片栗粉のGI値は中程度(56〜69)とされています。

参考:片栗粉のカロリー・糖質は高い?|シンクヘルス

いずれにしても、日ごろ日本で生活している私たちが商品の裏で確認する「糖質量」はでんぷんを含んでいます。

なので

Sugarsの数値ではなく、

Carbohydrate もしくは Total Carbohydrateの値から、Dietary Fiberを引いた数字

が、日本式に記載した場合の「糖質量」です。

糖分であって糖質全体を示すものでない「Sugars」の記載が、ややこしげにしているだけで、結局日本の食品と同じ計算で糖質量は導き出されるってことです。

日本式の表示法のほうが分かりやすい…というかフェアな気がするな…