追突事故でむち打ち症にかかり、やがて主訴は肩こりから頭痛へ。
そしていつの間にか緊張性頭痛から片頭痛へ。
大変でしたが、今は平気です。
色々試して解消できたので、試したことをまとめておきます。
頭痛は、原因も治療法も個人差の大きいものだろうと思うので、どなたにも同じことが同じように効くわけではないのですが、お役に立てれば。
Contents
筋緊張性頭痛と片頭痛(偏頭痛)
一般的によくある慢性頭痛は緊張型頭痛と片頭痛です。
他に群発頭痛がありますが、私はその経験がないので、ここでお話しするのは、緊張型頭痛と片頭痛のことになります。
頭痛には、想像以上に多くの原因があるとかで、もしかすると今後研究が進めば、もっと細分化されて、これまで一口に「片頭痛」と呼んでいたものが数種に分類されたり、それによって回り道せずに適切な治療法を提案してもらえるようになったりするんじゃないかな?と期待しています。
と言ってもこれは私の個人的な希望です(笑)
今のところ、肩や首の凝りが原因となる緊張型頭痛と、脳の血管が拡張することによって起きる片頭痛のふたつが代表的な頭痛で、対応策もふたつに大別されています。
頭痛の種類についてファイザーのページにまとまっています。
いろんな頭痛 頭痛の種類と分類
筋緊張性頭痛対策
車の追突事故でムチ打ちと呼ばれる頚椎症になったのは19歳の時でした。
以来肩こり頭痛の人になり、20代後半までずーっと肩こり頭痛の人でした。
整体・マッサージなど
接骨院の先生は「たいがいムチ打ちは原因ではない。姿勢や運動不足のせいで肩や首が痛くなっているケースがほとんどだ」と言います。
そう言っても事故の前にはコリを感じなかった肩や首が、事故のあの日から年中痛むようになったのに…
と言いたいところですが、言っても仕方がありません。
マッサージはすごくいいような気がしますが、かえって痛くなることもあったり、意外に怖いなと思うことも。
人にマッサージしてもらう方法は一時しのぎで、お金や時間がかかるわりには問題解決とはほど遠いな…という気持ちがぬぐえず、あまり通いませんでした。
ストレッチしまくる
ストレッチは一般的に知られている方法が主だったので、改めて紹介するほどのものはないですね。
首回り肩回りのストレッチです。
普通のストレッチ法で普通に効果があります。
痛くない方の肩や首も同じように丁寧に伸ばすのがコツだなと感じました。
ヨガ
ヨガはいいはずですが、スポーツクラブのヨガクラスでやるくらいでは神髄は体験できていないのか、目に見えてコリや頭痛が楽になるというほどでもありませんでした。
もっと真剣にやったら違ったのかも。
意外によく効く「3投法」
「3投法」と勝手に名付けている方法です。
前後に1~2メートルくらいのスペースが必要になります。
やり方は
右手オーバースローでシャドウピッチングを3回
1投目は、超スローボールを投げるマネ。
上から下に腕を振るだけくらいの力で。
2投目は、70%くらいの力でバシッと。
脚もピッチャー風に、右足を後ろから前へ1歩出す感じで。
3投目は、全力です。
ワインドアップから100マイルの速球を投げるつもりでピシュ!っと。
続いて左腕で同じことをやります。
1投目、2投目、3投目と。
次はボウリング風に下から投げます。
要領は同じです。
1投目はマネだけ。
2投目は70%の力で。
3投目は全力でストライクを。
これを右、左とやると…
意外に楽になります。
同時に頭の痛みも軽減していると思います。
単純な緊張型頭痛ならば。
筋トレで肩回りを鍛える
これが一番よかったかも。
家で腕立て伏せをやるくらいでは何も効果を感じませんでしたが、ジムのマシンで腕から肩を鍛えたり(ウェイト軽めで)、頭の後ろ、肩に担ぐ感じに持ったバーベルを上下させたりするワークアウトをしていたら、肩こりではなく筋肉痛が来て、それは頭痛に発展せずに消えます。
筋肉痛の痛みって、凝りのあの気持ち悪い痛さと全然違いますよね。
痛みの中に充実感があると言うか(笑)
シンプルに肩こり頭痛で困っている人なら、ジムトレーニングがおススメです。
ビタミンB複合剤
これも効きました。
普通に市販されているものを買って飲んでいただけで、特に飲み方のコツとかはないです。飲むだけ。
エスファイトゴールドだとか、それ系のものです。
個人的にはキューピーコーワゴールドが一番効いた気がしています。
ビタミンBは水溶性ビタミンなので、過剰摂取の心配もなく、予防も兼ねて大体毎朝飲んでいましたね。
磁気系肩こりグッズ
ずっと避けていたマグネット系の凝り対策商品に手を出したのは、肩こり頭痛期の終盤です。
今思えばもう凝りからくる頭痛だけでなく偏頭痛も併発したような状態に変わっていたのだと思います。
でもそうとは気づかず、凝りを解消すれば頭痛も消えると信じていました。
磁気系のものは、なんというかその…年寄くさいというか…出来るだけ使いたくないと思っていたのですが、他の手立てが見つからず、とうとうコレか…という気分でした。
人にバレるのがイヤったので、ネックレス型のものではなく小さい磁石を肩に貼るシール式のものを使いましたが、私には全然効果がありませんでした。
ドラッグストアの店員さんに聞いた話によると。マグネットの凝り解消グッズは、効く人にはすぐ効くものらしいです。大体使ったその日に効果が分かるものだとか。
なので、数日試してダメならそれ以上続けてもあまり意味はないそうです。
当時ネットで見かけた
「磁石にはN極とS極があるので、左右の肩で逆にするといい」という話に従って、片方の肩にはそのまま、反対側に貼る分は、シールから磁石を剥がして、ひっくり返して逆向きにくっつけてから肩に貼る。
という方法もやってみましたが、効いた感じはしませんでした。
ただ、この方法で効いた!という口コミも見かけたので手元にある人は試してみて下さい。
また、ずっと貼っているとかぶれそうで心配だったので、シールをブラの肩ひも内側に貼っていました。
原理としては、これで効果は同じはずです。
シールかぶれで困っている人は、服や下着のほうに貼ってしのぐのがおススメです。
※磁気による凝り対策グッズは、厚生労働省の認可を受けています。
筋緊張性頭痛から偏頭痛へ
事故から数年。
自分なりには、正しい姿勢を心掛けたり、長時間同じ姿勢でいないように気を付けたりしているつもりなのですが、肩こりは良くなるどころか悪化している気が…
凝る頻度があがったというよりも、凝るときの痛みが酷くなっているような感じです。
そして痛みの主役が肩から頭に移っているのに気づきました。
いつの間にか「ああ肩凝ったな」と思う前に「頭痛い」と思うように。
頭が痛いときは、必ず肩や首も痛いのです。目の奥も痛い…
なので凝りが原因だろうと思っていて、緊張型頭痛と同じ対策を続けていましたが、もう全然効きません。
運動すると改善されるはずが、動くと余計に痛くなってしまいます。
特に下の方のものを取ろうとしてかがんだ時なんかが最悪です。
頭を下げると「ズキーン」と来て、15秒くらい動けません。
なんなの、これ。
ビタミンBなど飲んでも何も変わりません。
今思うと安易なのですが、頭痛が始まると鎮痛剤を飲むようになりました。
※ビタミンB2には偏頭痛を予防する効果があります。私の場合、症状がこじれていたためにビタミンBの恩恵を感じられなかったのだと思います。
市販鎮痛剤常用で薬物乱用頭痛?
これがね…
最初はよく効きました。すごくよく。
でも、だんだん効果を感じなくなってきます。多くの方が経験されていることでしょう。
頭痛がひどくなってから飲むからダメなんだと思って、ちょっとでも頭痛の気配を感じると痛み止めを服用。
ほぼ毎日痛み止めを飲んでいるくらいでしたが、この時にはもう全然効かなくなっていました。
痛みが多少でもやわらぐとか、そんなことすらありません。まったく効いていないのです。
なのに、漫然と頭痛→鎮痛剤の生活を続けていた自分が不思議でならないのですが、なにせ頭が痛いとモノを調べる気力も湧かなくて…
「薬物乱用頭痛」という症状があることすら知らず、痛み止めを使い続けていました。
参考:薬物の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)って?(ファイザーのぺージです)
ようやく病院に行くことを考え付いたのは、鎮痛剤暮らしを何年も続けた後でした。
偏頭痛対策
頭痛の専門医であるという先生のいるクリニックを探して受診すると、片頭痛と診断されました。
先生の言っていたのは、
偏頭痛だけれども凝りもある。
凝りと片頭痛の混在している患者さんは多い。
片頭痛には「頭痛薬」と呼ばれる特効薬がある。
予防薬や漢方薬もあるので、処方する薬が効かなかった場合も諦めずに。
ということでした。
処方薬:トリプタン製剤
そんなわけで片頭痛の薬、トリプタン製剤が処方されました。
処方薬は、いずれにしろ医師の診断なしには手に入らないものなので詳しい説明は省きますね。
最初に出てたのはアマージという薬でした。
その効き目と言ったら…
服用30分後。
数年ぶりに頭の存在を忘れました。
どこも痛くないって素晴らしいよ、うん。
これで助かった!もう何も怖くない!
でもですね…
トリプタン製剤もちょっとずつ効きが悪くなって来ます。
別なトリプタン製剤に変更していく必要があり、次に出たのはマクサルトという薬でした。
また効かなくなってきてゾルミトリプタンに。
…と。
飲む薬がなくなったらどうなるんだろう?と、ちょっと不安だったりしました。
処方薬:頭痛予防薬
病院へ行くと頭痛の予防薬も出してもらえます。
私はミグシスという薬を飲んでいましたが、これは…私にはほとんど効果が分からなかったですね。
人によっては、頭痛激減!となるケースもあるようです。
また、毎日飲むのではなく生理周期に合わせて一定の期間だけ飲むという方法もあるそうです。
こういうところで、やっぱり病院は頼りになります。
この薬が私に奏功してくれなかったのは、たまたまです。
処方薬:漢方
2か月くらい病院に通ったころ、漢方薬を追加されました。
呉茱萸湯(ゴシュユトウ)という薬です。
痛みを消す目的というより予防のために毎朝飲むよう勧められたのですが、この薬は効いたように感じます。
頭痛の起きることが減った気がしたのと、発症しても泣きたいほどの痛みではなくなった気がしたので。
鎮痛剤常用にハマっちゃってる人は、専門医受診をまず最初にやってみて下さい。
あまりにひどい症状なら、注射剤を出してもらうことも可能です。
頭痛に詳しいクリニックが分からない場合の裏技
近所の医院病院を検索しても「頭痛外来」などが見つからないことがあると思います。
そういう時に頭痛の症例をたくさん診ている病院を探す方法があります。
やや裏技ですが、駅近くの調剤薬局に聞いてみるという方法です。
大きな病院の門前薬局では、ほとんどその病院の処方せんしか扱っていないでしょうから、聞いても欲しい情報が得られないかもしれません。
駅前などの調剤薬局なら多くの医院の処方せんを扱っているので、頭痛薬をたくさん出している医院、診療所を把握している可能性が高いです。
「この近くで頭痛に詳しい先生のいる病院があったら教えてください」
こう聞けば大体教えてくれると思います。
フィーバーフュー
ハーブティーのフィーバーヒューが片頭痛にいいと聞いて注文してみたこともありました。
おいしいお茶ではないのですが、頭痛がなんとかなるなら味は何でもいいやと思いますよね。
ただ、私にはあまり効果が感じられなくてすぐにやめちゃいました。
良く効くと言っている人もいますし、フィーバーヒューのサプリメントも出ているので飲んでみる価値はあると思います。
ヤードム、タイガーバーム、ハッカ油
処方薬トリプタン製剤がぜーんぶ効かなくなっちゃったらどうしよう?という不安から、少しでも服用を減らそうと、薬に並行して「冷やす」という処置を試しました。
最初に使ったのはタイのヤードムです。
鼻づまりを解消したり、眠気を覚ましたりする目的で使われてるものみたいで、タイではとてもポピュラーなものらしいです。
嗅ぎ薬と呼ばれる通り、鼻に近づけてスーッと吸い込むメンソール系の液体ですが、ジェルタイプのものもあります。
お土産にもらったので、ジェルをこめかみに塗ってみると…すごくいいです!
塗って10分くらいすると、メントールの浸透と一緒に痛みがスーッと消えます。
こめかみ辺りにつけたり、眉の上あたりにつけたり。
良く効くので、「これで頭痛克服だわ!」くらいに思っていました。
でも
毎日のように塗っていたらかぶれてきちゃって…
それでタイガーバームに変更しましたが、やっぱりかぶれます。
どの成分にかぶれていたのか明確ではありません。
タイガーバームとヤードムの両方に含まれている成分の中から「ユーカリかな?」と疑っていますが検査等はしていません。
冷やすことの効果を思い知った私は、冷えピタを額に貼るようになります。
悪くはないのですが、やっぱり痒くなってきたので中止。
冷えピタにはかぶれにくいベビー用というのがあり、こっちを使えば良かったのかもしれません。
もうメントール系は無理だ…と、仕方なく水で絞ったハンカチをおでこに貼り付けたりもしましたが、いまいち冷えないうえに、起きて生活している中で布を顔に貼ったままでいるのは至難の業です(笑)
次に手を出したのはハッカ油でした。
これもスースーして肩の凝りや頭痛に効きます。
肩と首の痛い箇所にシュシュっとつけるといい感じです。
今のところまだハッカ油ではかぶれていません。
タイガーバーム、ヤードム(ジェル)、ハッカ油。どれも効くのでおすすめです。
かぶれを心配される場合は、ハッカ油を買うのがいいと思います。
ハッカもかぶれる可能性はあるのですが、ハッカ油には肌に塗る以外の使い道があるので、万が一かぶれがはじまってしまっても無駄になることがありません。
虫の入ってきそうな場所に吹きかけておくと害虫の侵入を防いでくれたり、消臭殺菌効果を狙ってお風呂のバスマットや布巾などに吹きかけてもいいです。
蚊の多い場所に行かなければならないときには、服にスプレーすれば数時間は蚊よけ効果が続きます。
寝る時間起きる時間固定
トリプタン製剤にしろ、ヤードムにしろ、効果があったとしても結局対症療法です。
起きた頭痛を抑えているだけで、根本的な解決にはなっていません。
でも!ここで大きな転機が訪れます。
頭痛対策としてではなく、不眠と過眠に悩んだ結果たどり着いたソリューションでした。
それは寝る時間と起きる時間を固定することです。
寝付かれない夜もあったり起きるのが大変な朝もあったりと、簡単ではなかったのですが、とにかく睡眠がおかしくなって困っていたのでやるしかなかったという感じです。
日毎に睡眠の質が良くなっているのは実感していましたが、頭痛が起きなくなっていることにはなかなか気付きませんでした。
1ヶ月くらいたったころだったでしょうか。
そういえばこのところ全然頭が痛くないな…と。
睡眠不足も眠りすぎもホルモンの分泌に影響するようで、それが寝る時間固定で頭痛が治まる理由ではないかと考えられているそうです。
結局のところ寝不足と眠りすぎと言う偏頭痛の大敵を遠ざけることができるから、睡眠時間固定が頭痛の予防につながるということです。
これをやって私の毎日は激変しました。
頭痛におびえずに生活できるって最高です。
週末の夜更かしや朝寝坊に未練がないわけではありませんが、あの頭痛時代を思い出すともう…それからずっと曜日に関係なく朝4時に起きています。
私の場合、朝走りたかったこともあって4時起きにしただけなので、毎日同じ時刻に寝て同じ時刻に起きれば何時でも構わないと思います。
0時寝7時起きなら土日も0時寝7時起きと固定することが重要です。
ある程度家族の理解と協力も必要になるかもしれません。
事情の許す人は、ぜひ試してみて欲しいです。それだけの価値があります。
やってみて効果がなかったとしても、逆にマズイことも起きないという安全性もおススメ理由のひとつです。
マグネシウムオイル
そしてマグネシウムオイルに出会います。
マグネシウムオイルは、硫酸マグネシウムを溶かしたもので、肌に塗って吸収させます。
独特のべた付きがあるので「オイル」と呼ばれていますが、油分はまったく含んでいません。
筋肉疲労の回復や、リラックス、誘眠、精神状態の改善、血糖値の安定などさまざまな効果があると言われるマグネシウムは、片頭痛や肩こりにもよく効きます。
頭痛にマグネシウムオイルを使ってみたときの効果など、詳細はこちらに書いておいたので興味のある人は読んでみて下さい。
就寝時間起床時間固定ですっかり起きにくくなった頭痛ですが、天候や体のサイクルによって今でも時々発現します。
それがマグネシウムオイルを肩周囲に塗ると、立ちどころに良くなります。(私の場合は)
これも大きなヒットでした。
マグネシウムの不足は、肩こりの原因にも偏頭痛の原因にもなります。
つまり、マグネシウムオイル療法は、緊張型頭痛にも偏頭痛にも使える対策です。
頭痛で困っている人全員におススメできるアイテムです。
今はもう頭痛をぜんぜん恐れていません。
こうして…
気が付くと最後に頭痛外来を受診してから2年が経っていたのでした。
痛み止めをバッグに入れなければ怖くて出かけることができなかったあの頃が嘘のようです。
改善法はきっとあります
以上、ムチ打ち症から慢性肩こりで緊張性頭痛、いつのまにか偏頭痛、鎮痛剤漬けから月1通院、すっかり改善までの経過をお話ししました。
中でも強くお勧めしたいのは、寝る時間起きる時間固定とマグネシウムオイルですが…頭痛には何通りもの原因や症状があり、個人差がとても大きいものなので、紹介した方法がどなたにも効くわけではないのは承知しています。
お伝えしたいのは、対策情報自体ではなく、きっと体質に合う方法がありますよということです。
今頭痛が毎日続いて悩んでいる人は、もうずっとこのままなのかと考えてしまったり、もっと悪くなるんじゃないかと心配になったり、辛い気持ちでいっぱいだと思います。
でも
自宅で出来る対応策はいくつもありますし、研究も進んでいて新しい薬剤や新しい治療法も次々開発されるはずです。
その痛みが一生続くわけではなく、意外なところに出口が見つかることもあると知っていただきたくて、これを書きました。
頭痛への対処法がたくさん書いてある本です。
実際の生活の中で実行可能な方策の提案に、書いた先生の愛情を感じる良書です。